ハイよ~!シルバー!

十年来の夢だった歩き遍路。定年と同時に四国八十八ヶ所と別格二十寺を通しで歩きました。その体験を発信しています。

四国歩き遍路 26日目 遍路宿にも高齢化の波

 

更新2020年9月2日

 

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ハイよ~!シルバー!のおじいです。

 

 

26日目の行程

鶴の家旅館⇒第40番観自在寺青い国ホテル

 

鶴の家旅館

食堂に行くと、ドイツ人遍路がひとり朝食を食べていた

他には誰もいない

 

もしかして、遍路はふたりだけなのか

かなりの人が泊まっていたと思ったが

 

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ペットボトル用にお茶を頼むと、冷たい麦茶となぜか熱いほうじ茶を用意してくれた

 

その理由は7時に玄関から出るとわかった

今朝、外は寒い のだ

 

第40番観自在寺

今日は宿毛市に出て、松尾峠を越える

 

延光寺を過ぎ、宿毛の市街地に入る手前で小雨が降って来た

雨宿りできそうな場所を探して、足早に歩く

 

荒れた廃屋の軒先にHさんを見つけた

一緒に雨宿りをする

 

いつも同じお気に入りの宿に宿泊することは前に聞いていた

昨日の宿は以前とだいぶ様子が違ったらしい

 

Hさん曰く

昨夜泊まったのは、延光寺のすぐそばの宿

 

いままでは美味しい手作り料理が楽しみだった

ところが、昨夜の夕食はスーパーの総菜を使ったようなおかず

 

あまりの違いに、がっかりしたらしい

 

また、足摺岬の打ち戻り途中にある、女将さんの気遣いで人気の遍路宿

そこも代替わりして、昔のような気遣いが全然感じられなかったそうだ

 

あの女将さんの気遣いをまったく受け継いでいない

ショックが大きかった、という

 

それはどれも、高齢化による変化に違いない

遍路宿とて、その波を避けられない

 

残念な現実だ

 

小雨は止みそうもなかった

しかたがないので、ポンチョを被り、お互いに歩きだす

 

ふたりとも、リュックカバーを使わない

経験してわかっていることがある

 

実は、雨の日に、リュックカバーはほとんど役に立たない

信用すると、リュックの中身を濡らすことになる

 

Hさんのポンチョは有名メーカーの高級品だ

しかし、風が少し強く吹いたり、横を通り抜ける車の風圧を受けると、しばしばまくれ上がっている

 

小雨といえども、度重なると太ももや腰が濡れている

もしかすると、リュックの下のほうも雨がかかっているかもしれない

 

そもそも歩きにくそうだ

自分のポンチョは風に強い

 

いいなぁ、どこの?

 

聞かれても困る

風に強いこと、それだけで買ったものだ

 

名もなきメーカー製

その名も忘れてしまった

 

レインズボンを履けば同じ事、と思うかもしれない

でも、正直なところレインズボンはよほどの大雨でない限り、履きたくないのだ

 

なぜなら、トイレの時に困るから

普通のズボンならチャックが付いているので、問題ない

 

レインズボンは防水性を高めるため、チャックがついていない

だから、トイレに行く度、面倒くさい思いをする

 

それが嫌で、上半身にポンチョは被るが

下半身は、普通のズボンのままでいることが多い

 

いつの間にか日が差してきた

ポンチョをたたみながら、Hさんはゆっくりして行くという

 

Hさんと別れ、宿毛市内から松尾峠を目指す

 

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これだけ案内されると迷わない

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この地区は念には念で、複数の親切な案内が多い

 

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松尾峠に到着

 

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宿毛

眼下に宿毛湾を望める

いい景色だ


こんな遍路を惑わす案内もあった

 

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松尾峠を下ると観自在寺は近い

 

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ここら辺で少し迷ってしまった

あちこち歩いていると、またHさんと出会った

 

道に迷って、遠回りをしたらしい

 

Hさんは今日、宇和島まで歩くという

こっちはずっと手前、愛南町泊まりだ

 

Hさんが毎回利用する休憩所に到着

トイレだけ行き、じゃあと言って別れた

 

観自在寺までもう少しのところまで歩いてくると

近くの弁当屋から軽自動車がでてきた

 

急に止まると男性が降りてきて、お遍路さん、お接待で弁当をどうぞ

弁当を差し出された

 

明らかに弁当は自分用に買っている

しかも、今買ったばかりだ

 

車接待以外、断らないと決めている

しかし、さすがにこれをもらう訳にはいかない

 

気持ちだけいただくことにする

丁重にお礼を言って、別格用の納札を差し出す

 

納得してもらえただろうか

お気遣い、 ありがとうございました

 

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観自在寺

あっ、鶴の家旅館で出会ったドイツ人遍路だ

境内のベンチにひとり座っている

 

宿を出る時は、まだ出発していなかった

見た目より足が速いのかもしれない

 

話しかけてみる

やはり言葉が通じない

 

身振り手振りで手帳にサインを求められた

よくわからないまま、ローマ字で名前をサインした

 

青い国ホテル

ホテルは近いが、チェックインにはまだ早い

 

すこし先のジョイフルで夕食にする

ジョイフル的にはディナーではなくランチの時間帯だった

 

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水のお代わりをして席に戻るとき、窓からHさんの姿が見えた

向かいの道路を宇和島方面に急いでいた

 

これで最低1日分の差が出来る

もう、追いつけないなと思った

 

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ホテルでは人とのふれあいは望めない

でも、個室だとゆっくり出来る

 

だから、たまにはホテルがいい

そう言えば、ここはもう愛媛県だった

 

宿の情報は 

koreshiru.hatenablog.com

 

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