四国歩き遍路 34日目 団体さんの行動を見れば、先達さんの力量がわかる
更新2020年9月10日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
34日目の行程
長珍屋⇒別格第9番文珠院⇒第48番西林寺⇒第49番浄土寺⇒第50番繁多寺⇒第51番石手寺⇒ネストホテル松山
長珍屋
今日は巡るお寺が多い
ただ、お寺とお寺の距離が近いのが救いだ
いつものようにゆっくりと出発する
靴を履いていると
若女将が乳酸菌飲料を持ってあわてて玄関へ来た
忘れていましたがコレをどうぞ
全員出発したと勘違いしたらしい
ありがたく、その場でいただく
一番早く来て、一番最後に宿を出た
変な遍路と思われたかも
別格第9番文珠院
落ち着いたお寺という印象
ここまでは順調に歩いてきた
この後は松山市内に入る
大都市は遍路案内が極端に少なくなる
また迷うだろうな
それが心配で気分が重たくなった
第48番西林寺
西林寺までは、今までにない遍路案内に従う
まあ、間違いはないだろう
これも似てるけど、ちょっと違うようだ
地元の人による案内版
お寺には団体さんを乗せたバスが次々に到着
遍路が少ないと思った瞬間、あっという間に団体遍路で境内がいっぱいになる
親笹と子笹が同時に生えるのは珍しいとのこと
境内に居た近所のひとが無理やり教えてくれた
第49番浄土寺
今日は団体さんに追いかけられている気がする
どの寺も着いたら、すぐに団体さんだらけになる
第50番繁多寺
風変わりな遍路案内が本当に多い
道順も持ってきた遍路地図とは少し違うような気がするが、案内に従う
ちゃんと繁多寺に到着
桜がまだキレイだった
朝から道に迷わないかと心配だった
ここまでは意外なほど、案内が充実していた
都市としては珍しく、無難にここまでたどり着いた
地域の皆様に感謝しなければならない
バスで移動する団体さんは、境内に長くはいない
時間をつぶせば、団体さんは去って行く
ちょうどいい、繁多寺の境内でまさかのお花見だ
長く休憩してもサクラは見飽きない
団体さんには先達さんが同行することが多い
先達さんはすぐにわかる
見かけが一般の遍路とは違っている
立派な杖と笠が先達さんを見分けるポイントだ
高知屋と三好旅館で先達の資格を持つ遍路と同宿だった
ご両人とも第6番安楽寺の推薦で先達に公認されたそうだ
団体の引率は経験がないらしい
個人的に頼まれると同行するという先達さんだった
さて、今日出会った先達さんたち
どう考えても同じ資格の持ち主とは思えなかった
それほど指導の質が違っていた
先達さんでない人を先達さんと勘違いしたわけではない
お寺は左通行が常識とされる
だから、引率している遍路にもそれを徹底し、階段の上り下りも二列縦隊
読経は他の遍路の邪魔にならない様、片隅に集合
そんなマナーの良い団体さんがいた
見ていて気持ちのいい団体さんは先達さんの指導が行き届いていた
普通、先達さんと言えばこうあるべきだろう
ところが別の団体さんは
横一列にならんで、境内を歩く
階段も同じ
だから上り下りで人とぶつかりそうになる
読経も目いっぱい広がって唱える
さい銭箱や納札箱の前まで陣取り、他の遍路の邪魔になろうとお構いなし
自ら先導する団体さんのマナー悪さに
先達さんはもちろん知らん顔、注意さえしない
団体遍路の無知を正すのが、先達さんの重要な勤めだと思うのだが
先達公認の条件になっていないのだろうか
こんな先達を公認してはならない
そう考えるのは私だけだろうか
第51番石手寺
他のお寺と明らかに雰囲気が違った
何かしら違和感があった
遍路も多いが観光客も多かった
それでそんな気がしたのかも知れない
ネストホテル松山
ホテルまではグーグルマップのお世話になる
来てみれば、わかりやすい道だった
ホテルに着いたのが午後1時前
さすがに部屋には入れてもらえない
ロビーで待つには時間がありすぎる
フロントで聞くと大街道という松山で一二を争う商店街が近くにあるらしい
実はここに来るまで、ずっとお好み焼きが気になっていた
道中、店を探しながら歩いた
そんな新説を発表したいくらい、お好み焼き店に出会わなかった
大街道は聞いたとおりの大きな商店街だ
絶対あるに違いない
そう確信していたが、大通りを往復しても見つけられない
裏通りに入ってウロウロしていたら、やっとあった
お好み焼きとは書いてないが、それらしい店
恐る恐る聞いてみた
お好み焼きできますか
はい!
よ~しっ
やっとお好み焼きが食べられる
大通りはひとがいっぱいいた
この店にはなぜかお客がひとりもいない
裏通りにしても変だ、少し心配になった
しかし、今までの人生でまずいお好み焼きに出会ったことがない
家で作っても、それなりに美味しいものが作れる
値段も高かったので、まだかまだかと期待は膨らんだ
一口食べて、思った
はたして、この料理は本当にお好み焼きだろうか
もしそうなら、確かに誰もお好み焼きを食べたいとは思わないだろう
道中、お好み焼き店に出会わなかったのも納得できる
ただ、伊予の食文化がお好み焼きをこんな味にした、とは考えたくはない
この店の味があまりにも独特すぎたと、思うことにした
大通りに戻って、「日切焼」という名の大判焼きを店頭でいただく
これでなんとか口直しができた
まだ時間は経っていないが、大通りを歩くのは遍路道より疲れる
ホテルのロビーでチェッインまでしばし休憩する
友人TはJRだから、駅からここまで来るにも時間がかかる
チェックインが済んだ後は部屋でのんびりする
しばらくして、Tが部屋を訪ねてきた
積もる話は後にして、ホテルを出た
Tは酒がいける口だ
呑兵衛は知らない土地でも居酒屋に関しては鼻が利く
大街道の裏通りでTが見つけた焼き鳥屋で乾杯
昼間のお好み焼きの印象を吹き飛ばすくらい、うまい焼き鳥だった
つくねは一度に頼める本数に制限があったので、何度も注文した
ふたりともガツガツ食べた
話しも弾み、こっちはそこそこアルコール
Tはいつものペースで飲んでいた
ホテルの帰り道、焼き鳥屋の看板がやけに目についた
松山は鳥が名物なんだろうか
うまい味を知ると、ひとは食べたくなる
ひとが食べたいとなると、自然に店も多くなる
こんな法則があるなら
宿の情報は