更新2020年8月26日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
19日目の行程
民宿高知屋⇒第33番雪蹊寺⇒第34番種間寺⇒第35番清瀧寺⇒第36番青龍寺⇒三陽荘
民宿高知屋
遍路に出る動機は人それぞれだ
ただ歩いて四国を巡りたい人ばかりではないのは、もちろん承知している
高知屋で出会った女性遍路は1日1寺と決めて巡礼しているらしい
明るい笑顔でそう話した
お寺で一日中過ごすのは並大抵ではない
明るい笑顔とは反対に、深い事情があるのがわかる
遍路に来た動機は聞かないのがマナーだ
遍路が話さない限り、聞くひとはいない
今日は弱い雨が降っている
宿の目の前に雪蹊寺はある
少し迷ったが荷物を預けず、出発する
第33番雪蹊寺
参拝を済ますと、境内であの女性遍路を見た
この雨のなか、この狭い境内に一日中いるのだろう
第34番種間寺
雨のためか参拝者が誰もいない
静かなお寺だった
納経所でお接待のお菓子をいただく
第35番清瀧寺
ちいさなへんろシールだが
これを見逃すと大変だ
見落としたら最後、道に迷うことになる
だから、ボッーと歩く訳にはいかない
目に入りやすい遍路案内
もしこれらを見落とすなら、だいぶ疲れている証拠だ
少し休憩したほうがいい
雨の中、これをお接待で配るおじさん(?)がいた
年下かもしれないが、とにかくおじさんだった
こんな日でも配っている
毎日の行いだろうか
第36番青龍寺
宇佐大橋が見えてきた
雨は止んだが、風がやや強い
長い橋
風の吹く日に渡りたくない橋だ
この橋を明日また、渡らなければならない
風は勘弁してもらいたいものだ
写真を撮ったあと、団体さんがどっと押し寄せてきた
今日一番、賑わいのあるお寺だった
野球や相撲で有名な明徳義塾高校が近いらしい
運動部はこの寺の長い階段を利用して、トレーニングをするのだろう
これは有名な話だ
三陽荘
立派な旅館というより、観光ホテルに近い
館内の通路には訪れた有名芸能人の写真でいっぱいだ
大浴場はなんと、温泉だった
塩辛い湯、はじめてだ
ゆったりとした、広い風呂
疲れが取れる
部屋は遍路特典で、ツインのシングルユースだった
夕食はどの品も料理人が作ったプロの味だ
美味しかった
夕食を食べて、ベットに入るとバタンキュー
毎日のニュースは知っていたいと思っていた
だが、遍路の期間中、ほとんど世の中のことを知らずにいた
そもそも部屋のテレビを点けることがなかった
宿に入ると、翌日からの準備に集中したいから、テレビの音声はじゃまになる
ベッドや布団に入ってテレビを点けると、スイッチを切らずに寝てしまう恐れがある
朝は、準備運動と足のテーピング作業をする
この時もテレビはなし
遍路宿で早くからテレビを点けると隣の部屋の迷惑になるからだ
携帯ラジオはある
歩きながら聴くつもりで持ってきた
だが、そんな余裕はなかった
耳より眼に集中しなければならない
そもそも四国では放送局が少ない上、電波の関係で道中よく聞こえないことが多かった
遍路に来ると、世の中のことより、今日や明日の自分のことを優先することになる
ここで早合点して、携帯ラジオを送り返さないでほしい
四国の太平洋側を歩くと、津波対策の避難施設がいやでも目に入る
宿には地震災害を想定した避難場所の地図が置いてある
遍路もそこを歩く限り、地震対策を意識する必要がある
電気が止まると、スマホに頼るわけにはいかない
予備のバッテリーを持っていてもだ
その時、携帯ラジオが遍路を助ける唯一の道具になる
予備の電池も持っていこう
自然を甘く見ないほうがいい
近年日本では、いやというほど経験しているのだから