四国歩き遍路 40日目 いい宿は玄関の外まで見送ってくれる
更新2020年9月16日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
40日目の行程
旅館大成荘⇒第65番三角寺⇒別格第13番仙龍寺⇒別格第14番椿堂⇒民宿岡田
旅館大成荘
朝食の席にはオーストリア人遍路とふたり
学者遍路は暗いうちに出発したらしい
ここから三角寺のへんろ道まで、女将さんに近道を教えてもらう
出発のとき、女将さんが玄関の外まで見送ってくれた
いいと思った宿はいつもそうだ
例外はない
もちろん、いい宿でも全部が全部見送ってくれるとは限らない
宿の人にも都合がある
しかし、いい宿でなければ、絶対に見送りはしない
これは経験上、間違いなくそう言い切れる
第65番三角寺
女将さんに教わったとおりへんろ道まで歩いて行く
迷うことはない
へんろ地図を見ると三角寺までは3ルートある
一番距離の短い(丙)ルートを選ぶ
(丙)ルートではまず福祉施設太陽の家を目指す
目印となる建物があると本当に助かる
太陽の家を通りすぎて50mほど進むと
V字の分岐道があるはずだ
ここは鋭角なので気づきにくい
うしろを振り返ってやっとV字の道がわかった
その時まで、へんろ道で行くつもりだった
ところが、車道で行くほうが、安全で迷わない
車道で行きなさい、そう強く言われた
別格第13番仙龍寺
へんろ地図を見ると車道はかなり距離がありそうに思えた
ところが、実際に歩くと、大した事はない
もちろん、道に迷うようなこともない
納経所で聞いたことは、正解だった
車もほとんど通らない道
確かに安全だった
すこし登ると仙龍寺に着く
このお寺の本堂と納経所は2階にある
靴を脱いで、2階に行く
大師堂はないそうだ
珍しい
別格第14番椿堂
堀切トンネルを抜け、三角寺から続くへんろ道に合流する
雨が降り出した
半田休憩所まで来て
急いでポンチョを被り、レインズボンをはく
急に雨に降られると、すぐに雨具を取り出せない
多少の雨であれば、着替えができる場所までそのまま歩くことも多い
歩き遍路には特別にお饅頭と納経料のお接待
別格の小さなお寺だが、車遍路が次々と参拝しては去っていく
民宿岡田
宿へ行くには境目トンネルを通る
ちょうど工事中で片側交互通行だった
ここを歩くのは危険な感じがした
確か境目峠を越えるには、へんろ道を行くルートもあったはず
そう思ってへんろ道を探すが、なかなか見つからない
ウロウロするうちに、間違って変な道に入ってしまった
途中おかしいことに気づいて、また国道に戻る
雨も降っているのに、とんだ無駄足だった
ちょうどカッパ姿の遍路がトンネル方面に歩いているのが見えた
様子を見て遍路がそのまま行くようなら、無事にトンネルを歩けるかもしれない
結局、カッパ姿の遍路にならって、トンネルを歩いた
思ったほど、危険ではなかった
焼坂トンネルの経験が全然生かされていない
恐怖は心のなかにあるのだ
再度の気づき
同行二人を忘れていた
トンネルを抜けて、ホッとした
そのせいか、急に脚への疲労がやって来た
なかなか前に進めない
ヘロヘロの状態で宿にたどり着いた
カッパ姿の遍路は、ここ民宿岡田に泊まるのではなかった
部屋が満室で予約が取れず、ご主人の配慮で別の民宿を手配してもらっていた
別の民宿(民宿白地荘)は遠いので、ここまで迎えに来てくれるらしい
なるほど、この近くに宿はない
ここに泊まれないとなると、かなり困った状況になる
そんな遍路のため、ご主人が一肌脱いでいるようだ
食堂に全員集合して夕食
ただ、食べるだけではない
頃合いを見て、ご主人が資料を配る
明日に備えて、へんろ道解説が始まる
しゃべり慣れている
すごくわかりやすい説明だ
解説が終わると解散、ではない
ご主人のよもやま話に花が咲く
若奥さんもときどき話の輪に加わる
遍路も負けじと話題に食らいつく
こんな賑やかな夕食は初めてだ
笑い声が絶えなかった
70番本山寺までのへんろ地図
こちらは明日、別格箸蔵寺へ行くことを伝えた
その資料もいただく
地図
説明書き
地図とは別に説明書きも渡された
宿泊している遍路は、あした誰も別格に行かないらしい
寝る前に思った
明日の朝、ご主人はきっと玄関の外まで見送ってくれると
宿の情報は