ハイよ~!シルバー!

十年来の夢だった歩き遍路。定年と同時に四国八十八ヶ所と別格二十寺を通しで歩きました。その体験を発信しています。

四国歩き遍路 53日目 結局お遍路とは・・・

更新2020年9月28日

 

52日目 | 1日目

 

ハイよ~!シルバー!のおじいです。

 

 

53日目の行程

観梅苑東寺(教王護国寺)

 

観梅苑

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バスの時間があるので大急ぎで朝食

 

東寺(教王護国寺)

 

高速鳴門西バス停でしばらく待って、京都行き高速バスに乗車

 

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途中、トイレ休憩

 

京都駅に着く前、東寺の横を通過

角々の目印を暗記する

 

京都駅から東寺まではもちろん歩き

先ほどの暗記が役に立つ

 

難なく東寺に到着

ただ、お寺が大きいので正門がすぐにわからなかった

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東寺

 

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国宝 五重塔


東寺は今までと少し勝手が違っていた

本堂は金堂という

 

金堂に行くには入場料が必要だった

お線香やロウソクは禁止されていた

 

仏像は祈る対象ではなく、美術品だった

修学旅行生や観光客が大勢鑑賞していた

 

御影堂が大師堂

こう呼ぶのは善通寺と同じだ

 

無料のエリアにある

御影堂は改修中だったので、仮のプレハブ小屋で参拝する

 

金堂との落差がありすぎるだろう

 

小屋の中ではお経のテープが流れていた

だが、観光客どころか参拝者もいない

 

なんで?

ここは参拝するための寺ではないのか

 

納経所は食堂(じきどう)にある

人があふれていた

 

ここも無料エリアだった

 

弘法大師三大聖地に参拝する目的だけでここへ来た

これで、三大聖地制覇だ、という気持ちにはなれない

 

高野山金剛峰寺や香川県善通寺と比べて、雰囲気が違いすぎ

正直、来たことを後悔した

 

気分転換が必要だった

この後、のんびり京都観光を楽しむべきか

 

京都観光?

冗談ではない

 

一刻も早く京都を去りたかった

京都駅に向かい、即、新幹線に飛び乗った

 

思えば1年前、体調万全で四国遍路に臨むため、歯科と皮膚科の治療を始めた

丁度その頃、膀胱炎になった

 

膀胱に石がたまっていたことが原因だった

 

近所のクリニックから日赤病院を紹介され、内視鏡による膀胱結石手術と同時に前立腺切除手術を受けた

 

その後、過活動膀胱となり投薬治療を始めた

過活動膀胱だけ、遍路直前になっても治癒しなかった

 

レーニングのため、土、日に長距離を歩いたり、山登りをすると血尿が出た

不安になって医者に聞くと、術後そんなに激しい運動する人はいないので、データがないという

 

四国遍路のことは相談した

反対はされなかった

 

多分心配ないでしょう、と医者は言った

 

お遍路中は通院できない

薬がたっぷり出た

 

日数分プラスアルファをリュックに詰め込んだ

かなり邪魔になる量だが、身体のためだ、しかたがない

 

ところが、お遍路に行くと薬の効果が感じられない

頻尿は変わらず、しばしば血尿が出た

 

困ったのは血尿だ

 

水洗トイレならいい

血尿であっても洗い流せる

 

水洗でない場合は流すのに苦労した

誰だって小便器が血で真っ赤だとびっくりするだろう

 

途中思い切って、持ってきた薬を全部捨ててしまった

荷物になるだけの薬なら、必要ないと思った

 

お遍路を終える時、ひとはさまざまにその意味を問う

 

わたしにとってのお遍路は、縁と気づきの旅だった

 

身体にとっては、頻尿と血尿に耐えた旅でもあった

 

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