四国歩き遍路 52日目 ゆく河の流れは絶えずして
更新2020年9月28日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
52日目の行程
ビジネスホテル八幡
朝は昨日買ったコンビニ飯で腹ごしらえ
今日、お寺は霊山寺を参拝するだけ
へんろ道を通らなければ、宿の前の県道を歩くだけで着く
第1番霊山寺
菅笠は毎日被っているのに丈夫だった
風にも負けず、雨にも負けなかった
金剛杖にも助けられっぱなしだ
登り坂では支えになり、下り坂ではブレーキになった
平坦な道では歩くテンポを刻んだ
トレッキングシューズはこれにしてよかった
捻挫の心配がなかった
防水性も普通の雨なら問題なかった
なにより、ここまで無事歩くことができた
安楽寺のそばを通る
初めて泊まった宿坊だ
あの真夜中の非常ベルを懐かしく思い出す
道に迷って苦労した別格大山寺は、この付近の山の奥にある
おっ、四国へ来て初めて見つけたへんろ休憩所だ
こんなところにあったのか
ここに座って、お茶を飲み、アメとティッシュをいただいた
なつかしい
極楽寺のそばを通りすぎた時、向こうからやって来る若い遍路とすれ違った
新しい杖、あたらしい白衣
まだ挨拶もぎこちない
50日前の自分に出会ったようだ
彼もまた何十日かのち
ここに戻って来るのだろう
どんな旅が待っているのか
ここに戻ったとき、何を思うのか
振り返ると、白いうしろ姿が小さくなっている
頑張れよ
その背中に向けて、小さくつぶやいた
50日ぶりの霊山寺
なにも変わっていないように見える
しかし、そんなはずがない
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず、だ
変わってないように見えて、なにもかもが変化している
自分とて、例外ではないだろう
初めての参拝は無茶苦茶だった
今はビシッと決められる
納経所で納経帳の最後のページが埋まった
誇らしい気持ちがした
お寺の目の前にある土産物店「門前一番街」で「八十八ヶ所の御影の保存帳」と「別格二十寺の御影入れ」を購入する
ソフトクリームの販売もしていたので、食べながら休憩
ここで買った二冊はこのまま自宅へ送るつもりだ
郵便局の場所を聞くと、板東駅へ行く途中にあるという
50日前は気がつかなかった
それほど緊張していたらしい
郵便局では
窓口のとても愛想のいい女性局員さんに荷物を送ってもらう
大麻比古神社
四国巡礼を始める前、家田荘子著「四国八十八ヵ所つなぎ遍路」に従ってこの神社で巡礼の無事を祈った
今回は無事巡礼が終わったことを報告し、お礼を申し上げる
観梅苑
神社の参道沿いに宿はある
明日は午前7時41分発の高速バスだ
まず、宿からバス停までの時間を確認しょう
バス停は高松自動車道の鳴門西パーキングの外れにある
宿からそんなに遠くない
高速道路までの登りの階段でペースが落ちる
下見をしてよかった
思ったより時間がかかる
本番で遅刻すると大変だ
明日は少し早起きをすることにする
帰り道、気になっていた道の駅第九の里に立ち寄る
せっかくだから軽食所で何か食べることにする
メニューは2択
因縁のうどんとホットドッグだ
この道の駅のテーマはドイツ
ここは迷わずホットドッグにした
泊まり客は二名
もうひとりはすでに到着されていた
なかなかのボリュームだ
おやつにはホットドッグを食べている
なのに、ご飯のお代わりをした
まだ、育ち盛りなのか
食事は別々のテーブルに用意されていた
もう一人の泊まり客と話をすることもなかった
寡黙な宿泊客は遍路だった
洗面所で鉢合わせした時、その顔の浅黒さに驚いた
しかし、驚くのはまだ早かった
自宅のある東北からここまで歩いて来ました
さらりと言う
えっー、四国を廻るよりはるかに遠いではないか
若者にはとても見えないし
お遍路は明日から始めます
どんだけ歩けば気が済むんだ
すごい人もいたもんだ
もう脱帽するしかない
宿の情報は