四国歩き遍路 43日目 お遍路で自然とダイエット
更新2020年9月19日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
43日目の行程
民宿青空屋⇒別格第16番萩原寺⇒第67番大興寺⇒第68番神恵院⇒第69番観音寺⇒第70番本山寺⇒本大ビジネスホテル
民宿青空屋
今日も体調はバッチリ
朝食もしっかりいただく
ご夫妻に見送られて元気に出発
ご主人が心配そうにしていた
昨日聞いた近道
萩原寺まで、これといった目印がない
勘だけが頼りだ
ご主人には、大丈夫、大丈夫、勘はいいほうなんで、と余裕のあるふりをする
別格第16番萩原寺
ほとんどのひとが迷う道、と宿のご主人が言う
残念ながら、例外にはなれなかった
こうなれば、最初は道路を歩き、道が無くなったら、とにかく前に進んで小川を目指せばいい
どうにかして小川を渡る橋を見つけ、対岸の道路に出れば、あとは迷わないだろう
ひとの畑だろうが、小屋の横だろうが、なんだろうが、通り抜けて行く
厚かましさが必要だ
遠慮してては前に進めない
小川は見えた、橋はどこだ
このお寺は本堂と大師堂が同じ場所にはない
本堂が上、大師堂が下にある
さらに、納経所は売店が兼務している
少しややこしい
納経所でお接待をいただく
ありがたい
第67番大興寺
へんろ道はお寺の裏門に通じている
正門から入ろう
歩き遍路限定
納経所でいただいたお接待のバナナ
第68番神恵院 第69番観音寺
大興寺からの道順は民宿岡田のご主人にしっかり説明してもらった
十分わかってるつもりだった
翌日は箸蔵寺に行くのに迷い
今日も萩原寺に行くのに迷ってしまった
そんな状況下では記憶力が継続して低下するという学説が、近年学会の主流になりつつある、かどうかは定かではない
自分の記憶が飛んでしまったことはだけは、確かだ
どう行けばいいのか、全く思い出せない
もらった地図を確認しても、ここら辺は特に分かりにくい
だからご主人は何度も念を押したのだ
とにかく高松自動車道まで行き、そこをくぐること
そして、直進して財田川までいくこと
地図を見る限り、そう行けば何とかなる感じがした
道はともかく、方向は合っている
観音寺市内に入った
へんろ案内を見つけるのは最初から諦めている
最後はグーグルマップに頼ればいい
遠回りでもお寺には着ける
同じ敷地内にふたつのお寺が同居している
すごく効率がいい
お寺の上に山頂展望台があると聞いた
売店で上り口を教えてもらう
おおっ!
昔、大川橋蔵主演のテレビドラマ「銭形平次」で目にしたことがある
銭形砂絵というらしい
第70番本山寺
五重塔が解体修理中だった
本山寺の納経所でいただいたお接待
今日は納経所でよくお接待をいただく
四国にお接待の文化があるのは知っていた
お寺までそうだとは想像していなかった
本大ビジネスホテル
ここは基本、素泊まりのみ
ホテルの近くで食堂とスーパーを探す
すぐそばに中華料理の大阪王将とスーパーのハローズを発見
まずは、夕食から済ます
食後、ハローズで今夜のビールとつまみ、明日の朝食を物色していた
すると、オールドマダムからなんと1000円のお接待
このお金でまさかビールとつまみを買うわけにはいかない
いや、買うつもりでここにいるのだが、誤解されないようにしなければならない
オールドマダムが店の外に出るまで、買い物をすることが出来なかった
このビジネスホテルもマンションタイプ
違うのは、例えばビジネスホテルさつきが築40年の中古マンションだとすれば、ここは築2~3年の新築マンションだ
青空屋さんからいただいたお接待のおにぎりを部屋で食べる
朝夕は食が進む
遍路は歩くのが仕事だ
食べても食べても、肥る感じがしない
カロリーをしっかり摂っても、それ以上に身体は消費する
毎日歩いていれば、自然とそうなる
お遍路ダイエット
けっこうイケてる
宿の情報は
四国歩き遍路 42日目 猪のハンバーグが幻の味になる
更新2020年9月18日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
42日目の行程
ふくや旅館⇒第66番雲辺寺⇒民宿青空屋
ふくや旅館
朝食は部屋食だった
こんなのは珍しい
今日も少し肌寒い
朝だけだろうか
第66番雲辺寺
民宿岡田から行くと、急な山道が続くらしい
こっちからは、ほぼ車道を歩く
急な道ではない
しかし、曲がりくねった道は歩いても歩いても、登った気がしない
車はほとんど通らない
遍路の姿も見えない
退屈な道が続く
淡々と行くしかない
このコントラスト、見にくい案内板だ
せめて文字の色を変えるべきだろう
はいはい雲辺寺はこっちですか
道は1本
案内なくても、わかりますけど
悪態をつきながら歩く
そりゃ、なかなか着かないわけだ
だんだん寒くなってきた
焼山寺の時は完全防備だった
もう4月も8日過ぎている
3月末でも暑い日があった
もう必要ないだろう
そう思って、重ね着用の服はとっくに送り返している
今着ているのは薄着、これしかない
とにかく、我慢するしかない
動いていないとかなり寒い
ここにきて風邪を引くわけにはいかない
寒風を避けるため、無料の展望館に入る
上まで登ると、なんとつららが張っていた
どうりで、寒いわけだ
外の眺めは良かった
右手にオレンジ屋根のロープウェイ駅が見える
けれど、寒いので、長くはいられない
来たひともすぐに下りていく
例によって宿に行くには時間が早すぎる
このお寺でゆっくりしょうと思っていた
しかし、くっそー、もう限界だ
少しでも気温の高いところに行かなければ、身体に悪い
下り坂は急坂が続く
スピードを出すと本当に危ない
ここを登る逆打ち遍路はさぞかし・・・
考えるのはやめよう
想像するだけで、疲れてくる
民宿青空屋
ここまで下りてくると、寒さも和らぐ
日差しも出てきたので、ベンチで時間を潰す
青空屋さん、時間待ちにナイスなベンチ
ありがとう
もう1時間くらいは経った
そろそろ行ってもいいだろう
顔をだすと、若奥さんが温かく迎えてくれた
身体が冷えているので、すぐ風呂に入る
今日の泊り客は他にいなかった
ひとを気にせず、のんびりできた
ここのご主人は狩猟をする
宿の名物は猪のハンバーグだ
実は自分も銃の所持許可証を持っている
とはいえ、1年間でクレー射撃に2~3回、鴨猟も3回ほど行くだけだ
鹿、猪などの大物猟にも参加したことはある
鹿が目の前に来たとき、何度か撃った
残念ながら、当たったことは一度もない
猪に至っては姿を見たことさえない
そんなわけで、「自分も鉄砲をやってます」とは
恥ずかしくて言えたものではなかった
もちろん、興味はあるわけで
食事をしながら、ご主人に次々と質問した
その結果
気づいたらハンバーグを食べ終わっていた
写真もなし、味の感想もなし
この馬鹿チンが~!
初孫のいつものセリフが頭をよぎった
明日は別格萩原寺に行く
へんろ地図を見ると、宿からはかなり遠回りになる感じだ
近道がないか聞いた
道はあるけど、ほとんどのひとが迷う
それをわかって行くなら教えます
もちろん、行くに決まっている
迷ったところで、山の中に入るわけでなし
なんとかなる気がした
宿の情報は
四国歩き遍路 41日目 そりゃ勘が狂うときもある
更新2020年9月17日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
41日目の行程
民宿岡田⇒別格第15番箸蔵寺⇒ふくや旅館
民宿岡田
昨日宿に着いた時は、もうヘロヘロ状態だった
室内でもヨタヨタとしか歩けなかった
そんな姿を見て
ご主人が脚の状態を気にしてくれていた
朝目覚めると、脚の状態は回復していた
ヨッシャー
朝食は6時
他の遍路は朝一番で雲辺寺へのキツイ登りが待っている
食事が済むと、さっさと出発していく
こちらは別格の一寺を参拝するだけだ
いつものようにのんびりする
準備が整えば出発だ
ご主人が玄関の外まで見送ってくれる
思った通りだ
脚は回復している
それをアピールして、ご主人に安心してもらいたい
だが、言葉だけでは伝わらない
そう思った
回復した証拠を見せよう
挨拶をすると、猛スピードで歩きだした
背中にご主人の視線を感じなくなるまで、そのままのスピードを維持した
これで元気になったと、安心してもらえただろうか
別格第15番箸蔵寺
もらった地図と説明書きはすごくわかりやすい
お寺のふもとまでは難なく着いた
問題はここから
歩き遍路は車道からへんろ道に入る
へんろ道を抜けると、一度国道に出て、それからお寺まで山道を行くことになる
別格寺に至るへんろ案内は、どこも極端に少ない
ここはもらった説明書きに頼るしかない
へんろ道は民家の間を通るので、目印があまりない
だんだんと自分の進む道に自信が持てなくなる
それで、あっちに行ったり、こっちに行ったり
結局、国道32号線に出るまで、かなり時間がかかった
今日は特に勘が冴えない
国道の向かいに箸蔵山ロープウェイの駅が見える
駅の手前に山道があるはずだ
へんろ地図でも説明書きでもそうなっている
ところが、その道を見つけられない
まさかの右往左往
今日何度目だ
完全に、遭難した気分になった
しかたがない、道行く人に山道の入口を尋ねた
今立っている場所のほぼ真向いを指さした
信じられない!
もちろんそこは、何度も通りすぎたところだった
どうした、自分!
早くも、もうろくしたのか?
クソー悔しい!!!
だが、山道に入ればこっちのもの
自分への怒りをパワーに変えて、ガンガン登った
この山道は遍路が少なく、軽登山を楽しむひとが多かった
山登りを楽しんでいる人間に、遍路の怒りのパワーが負けるわけがない
ごぼう抜きで山道の坂を駆け上がった
箸蔵寺の本堂はここではない
本堂にたどり着くには、まだ長い階段を上がらなければならない
本堂の山門
今日は寒かった
高度が上がれば、なおさらだ
お寺まで徒歩やロープウェイで行き、納経をするひとは多い
この本堂まで上がるひとは、少なかった
いや、誰もいなかった
寒いし、キツイし、その気持ちは十分にわかる
慎重に坂を下って、吉野川の土手へ
山の寒さから解放されると、ふもとには強風が吹いていた
ふくや旅館
思ったより早く池田の町に着いた
宿も難なく見つかった
しかし、チェックインは4時から
まだ、1時間以上ある
どうしょうか悩んだ末
とりあえず、着いたことを伝える
客間に通されて、時間までそこで待つよう言われた
ところが、なかなか時間が経たない
そういえば、ここは夕食を頼んでいない
時間つぶしも兼ね、近くで食堂を探すことにした
宿を出ると、
なんと、隣が喫茶店
まったく気が付かなかった
宿に入る前に気づくべきだった
注文した焼きそば定食は超大盛だった
久しぶりにコーヒーを飲んで、チェックインの時間まで雑誌を読む
時間になると、部屋に案内してもらえた
民宿岡田さんからいただいたお接待のおにぎりも食べて、夕食は終了した
宿の情報は
四国歩き遍路 40日目 いい宿は玄関の外まで見送ってくれる
更新2020年9月16日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
40日目の行程
旅館大成荘⇒第65番三角寺⇒別格第13番仙龍寺⇒別格第14番椿堂⇒民宿岡田
旅館大成荘
朝食の席にはオーストリア人遍路とふたり
学者遍路は暗いうちに出発したらしい
ここから三角寺のへんろ道まで、女将さんに近道を教えてもらう
出発のとき、女将さんが玄関の外まで見送ってくれた
いいと思った宿はいつもそうだ
例外はない
もちろん、いい宿でも全部が全部見送ってくれるとは限らない
宿の人にも都合がある
しかし、いい宿でなければ、絶対に見送りはしない
これは経験上、間違いなくそう言い切れる
第65番三角寺
女将さんに教わったとおりへんろ道まで歩いて行く
迷うことはない
へんろ地図を見ると三角寺までは3ルートある
一番距離の短い(丙)ルートを選ぶ
(丙)ルートではまず福祉施設太陽の家を目指す
目印となる建物があると本当に助かる
太陽の家を通りすぎて50mほど進むと
V字の分岐道があるはずだ
ここは鋭角なので気づきにくい
うしろを振り返ってやっとV字の道がわかった
その時まで、へんろ道で行くつもりだった
ところが、車道で行くほうが、安全で迷わない
車道で行きなさい、そう強く言われた
別格第13番仙龍寺
へんろ地図を見ると車道はかなり距離がありそうに思えた
ところが、実際に歩くと、大した事はない
もちろん、道に迷うようなこともない
納経所で聞いたことは、正解だった
車もほとんど通らない道
確かに安全だった
すこし登ると仙龍寺に着く
このお寺の本堂と納経所は2階にある
靴を脱いで、2階に行く
大師堂はないそうだ
珍しい
別格第14番椿堂
堀切トンネルを抜け、三角寺から続くへんろ道に合流する
雨が降り出した
半田休憩所まで来て
急いでポンチョを被り、レインズボンをはく
急に雨に降られると、すぐに雨具を取り出せない
多少の雨であれば、着替えができる場所までそのまま歩くことも多い
歩き遍路には特別にお饅頭と納経料のお接待
別格の小さなお寺だが、車遍路が次々と参拝しては去っていく
民宿岡田
宿へ行くには境目トンネルを通る
ちょうど工事中で片側交互通行だった
ここを歩くのは危険な感じがした
確か境目峠を越えるには、へんろ道を行くルートもあったはず
そう思ってへんろ道を探すが、なかなか見つからない
ウロウロするうちに、間違って変な道に入ってしまった
途中おかしいことに気づいて、また国道に戻る
雨も降っているのに、とんだ無駄足だった
ちょうどカッパ姿の遍路がトンネル方面に歩いているのが見えた
様子を見て遍路がそのまま行くようなら、無事にトンネルを歩けるかもしれない
結局、カッパ姿の遍路にならって、トンネルを歩いた
思ったほど、危険ではなかった
焼坂トンネルの経験が全然生かされていない
恐怖は心のなかにあるのだ
再度の気づき
同行二人を忘れていた
トンネルを抜けて、ホッとした
そのせいか、急に脚への疲労がやって来た
なかなか前に進めない
ヘロヘロの状態で宿にたどり着いた
カッパ姿の遍路は、ここ民宿岡田に泊まるのではなかった
部屋が満室で予約が取れず、ご主人の配慮で別の民宿を手配してもらっていた
別の民宿(民宿白地荘)は遠いので、ここまで迎えに来てくれるらしい
なるほど、この近くに宿はない
ここに泊まれないとなると、かなり困った状況になる
そんな遍路のため、ご主人が一肌脱いでいるようだ
食堂に全員集合して夕食
ただ、食べるだけではない
頃合いを見て、ご主人が資料を配る
明日に備えて、へんろ道解説が始まる
しゃべり慣れている
すごくわかりやすい説明だ
解説が終わると解散、ではない
ご主人のよもやま話に花が咲く
若奥さんもときどき話の輪に加わる
遍路も負けじと話題に食らいつく
こんな賑やかな夕食は初めてだ
笑い声が絶えなかった
70番本山寺までのへんろ地図
こちらは明日、別格箸蔵寺へ行くことを伝えた
その資料もいただく
地図
説明書き
地図とは別に説明書きも渡された
宿泊している遍路は、あした誰も別格に行かないらしい
寝る前に思った
明日の朝、ご主人はきっと玄関の外まで見送ってくれると
宿の情報は
四国歩き遍路 39日目 短い日数で歩くことに価値があるのか?
更新2020年9月15日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
39日目の行程
西条アーバンホテル⇒別格第12番延命寺⇒旅館大成荘
西条アーバンホテル
目の前に見えるのが
伊予西条駅
朝食はバイキングだった
写真はうっかりして撮り忘れた
さすがみかん県愛媛
食堂には、ポンジュースがちゃんと置いてあった
う、うまい!
2杯お代わりした
別格第12番延命寺
今日は国道11号線と旧街道、一部へんろ道を歩く
そんなことで、昨日から探している時計屋は、見つかるだろうか
新居浜市に入ると国道11号線を外れて旧街道を行く
旧街道にはそこそこ店があった
残念ながら、時計屋は見つからない
喜光地ふれあい広場でトイレ休憩
ふれあい公園を出ると、アーケードのある「喜光地商店街」になる
商店街に入って、すぐに時計屋を発見
岸田時計店
老夫婦で営業しているようだ
デジタル時計ですが
昨日から動かなくなって
修理するなら金額はどれくらいかかりますか
店のご主人が時計を調べてから言った
電池切れです
1000円かかります
まさかの電池切れ
よかった、助かった
実はこの時計、お遍路用に買ったもの
まだ使い方に慣れていなかった
念のため、時刻合わせなど基本操作はメモしてきた
道中、一度も見たことはないが
安値、防水、速度計測、強化ガラス仕様などが購入の決め手
遍路から帰った今も愛用している
不用品と思い
捨てなくて、本当によかった
延命寺まであと5.5km、1時間と少しだ
平地なら平均時速、約5kmで歩いている
四国中央市に入った
延命寺に到着
延命寺はこじんまりとしたお寺だ
この寺は国道11号線から近いところにある
立地がいいので、遍路が休憩がてら立ち寄りやすい
別格にもかかわらずここに参拝する姿が多いのは、そんな理由からだろう
旅館大成荘
国道沿いにスーパーマルナカが見えてきた
このスーパーチェーンは線香が安いので、よくお世話になっている
そのつもりで立ち寄ろうとすると、入口付近で主婦の方から100円玉のお接待をいただいた
ありがたい
98円の線香を買わせてもらう
看板は御宿大成となっている
表記はすべてへんろ地図に従っているから、旅館大成荘と書く
新しく建て替えたようだ
部屋は3部屋のみ
もちろん満室
今日、ほかの宿泊者2名は常連さんと聞いた
オーストリア出身の男性遍路と大阪の学者先生遍路がその常連さん
共に夕食の席に着く
オーストリア人遍路は箸使いが大変上手い
ちょっと恥ずかしくなる
学者遍路は健脚なのか、1日40km以上は平気で歩くという
今日も朝暗いうちから歩いて来たらしい
そんなだから、四国遍路を人よりも早く巡れる
しかも遍路の回数を重ねるごとに、巡る日数が短くなっているそうだ
健脚を誇るのはいいことだが
それで高慢になるのはどうだろう
オリンピックのマラソン競技をしているのではない
歩き遍路をしているのだ
順位もなければ、優劣もない
通しもよし、区切りもよし、
そういえば、徳島の「山茶花」での夕食を思い出した
3人のベテラン遍路が四国遍路を巡る日数比べをしていた
巡る日数など、長くても、短くても、どうでもいいようなもの
ベテランほどそこにこだわるのは不思議だ
宿の情報は
四国歩き遍路 38日目 お遍路は考える旅ではなく、気づきの旅
更新2020年9月14日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
38日目の行程
ビジネス旅館小松⇒第60番横峰寺⇒第63番吉祥寺⇒第64番前神寺⇒西条アーバンホテル
ビジネス旅館小松
朝食はさすがに肉ではなかった
朝からでも食べれたけど
横峯寺へお参りして、またここへ戻って来る
そんな遍路が多い
玄関にはリュックが多数置いてあった
自分のリュックも隅に移動する
実は昨日、間違えて旧旅館の方へ行ってしまった
旧旅館に着くと、玄関に移転先の案内図が貼ってある
それを見て、道順をたどっていると突然旅館が現れた
あわてていて、旅館の写真を撮らずに受付をした
だから、忘れないうちに写しておく
第60番横峰寺
山道はそんなに急ではない
小松のご主人からいただいた手作り地図とへんろ案内があれば、道に迷うことはない
ここから香園寺からのへんろ道と合流する
歩きやすい道だ
納経所で若い僧侶から教訓じみた言葉をかけられた
何故か今日は素直になれない
知った風なことを言うな
経文の勉強はしたかもしれないが、人生経験が少ない人間に何がわかる
どれだけの修行をしてきたのか
教訓を垂れる資格があるのか
反発する気持ちが強かった
昨日の夕食の席で、いろんなお寺の実態を聞いたからかもしれない
ここから10分ほど歩くと奥の院星ヶ森に着く
歩きながら心を落ち着かせる
石鎚山が望める星ヶ森の鉄の鳥居
自然を眺めていると、無心になれる
あとは同じ道を下って、ビジネス旅館小松に戻るだけだ
宿の玄関にはもうほとんどリュックが残っていなかった
ローカル路線バス乗り継ぎの旅の第10弾では
3日目の夕食が「マルブン小松本店」だった
マドンナの遠藤久美子さんはもちろん、レギュラーの太川さん、蛭子さんもその味を絶賛していた
宿の人に場所を尋ねる
目指す店は伊予小松駅前にあり、近いし、わかりやすいという
地元でも評判の店で
美味しいから絶対行くべきだ、と念を押されてしまった
行ってみると、昼前にもかかわらず店は大繁盛
どうにか席を見つけて座る
遍路のリュックは大きく、席は狭い
ものすごく窮屈だ
置く場所がないので、菅笠も被ったまま
金剛杖が他のお客の邪魔にならないか、気になって仕方がない
料理はイタリアンだった
注文したのが何か覚えていない
あわてて食べた
食後のデザートも、頼むのを止めた
全然味わえなかった
美味しかったかどうか、記憶にない
せっかくのチャンスをふいにした
残念、無念
第63番吉祥寺
国道11号線から左に入る
すぐに吉祥寺がある
第64番前神寺
前神寺へはここから約3km
もう少しだ
横峯寺の往復には時間がかかると読んでいた
ところがあっさりと済んでしまった
横峰寺以外、行くのに時間がかかる寺はない
あとは宿へ向かうだけだ
西条アーバンホテル
前神寺を出て、時計が動いてないことに気づいた
電池の消耗を知らせてくれる機能がついているはずだった
何の表示も音も、なかった気がする
故障か
ツイていない
故障なら修理代が高くつくかもしれない
買い替えるほうが安上がりか
いやいや携帯があれば、時計の代用は出来る
捨ててしまおうか、とも思った
短気は損気だ
とりあえず、時計屋を見つけることにした
道沿いにそれらしき店はない
結局この日は、時計屋を発見できなかった
今日の夕食はコンビニ飯と決めている
加茂川を渡る手前にファミリーマートがあった
何も考えず店に入り、おいしそうなおでん等を夕食に選んだ
ファミリーマートを出て歩くうち、ふと思い出した
そうだ、ホテルの隣がローソンではなかったか
ホテルまで、まだだいぶ距離がある
手に持っ袋は重い
おでんは冷めてしまう
自分の判断の甘さを責めた
なぜもっと早く思い出さなかったのか
今日は食事でいいことがない
自分に腹を立てていた
男性が反対側から歩いて来る
すれ違いざまに
こんにちは
声をかけてきた
こちらも返事をする
挨拶の口調は不機嫌だったかもしれない
男性は立ち止まって、にこやかな顔で言った
お遍路さん、お接待します
手には500円玉が握られていた
このタイミングで、まさかのお接待だった
自分の態度を恥じた
無愛想な遍路にさえ、お接待をくださる男性に頭が下がった
男性の行為に浄化されて
心が真っ白になっていった
お遍路は考える旅ではない
気づきの旅だ
四国の道、宿、人、寺、自然、偶然・・・
それらは、ちゃんと自分の愚かさに気づかせてくれる
晴れたこころのまま
ホテルに到着
フロントでタオルのお接待
おお、有名な今治タオルだ
このホテルは、エレベーターが1機しかない
しかも、狭い
外国人の3人がトランクと一緒に乗り込むともう満員
笑顔で見送る
こころが晴れると気持ちに余裕ができる
エレベータを待たされても全然平気だった
宿の情報は
四国歩き遍路 37日目 百聞は一見に如かず
更新2020年9月14日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
37日目の行程
ホテル バリ・イン⇒第59番国分寺⇒別格第10番西山興隆寺⇒別格第11番生木地蔵⇒第61番香園寺⇒第62番宝寿寺⇒ビジネス旅館小松
ホテル バリ・イン
朝食は3階のレストランでいただく
ちゃんとコップに水がある
ここでは貴重な水だ
昨日だったら何杯もお代わりしたことだろう
今日はちよっと事情が違う
2リットルの麦茶2本はさすがに多すぎた
歩き用のボトルに詰め替えてもまだ余る
動くと腹がポチャポチャ鳴る
水危機はひとの理性をそこまで、狂わせる
水の樽と化した身体は、一日中吐き出す汗が止まらないだろう
第59番国分寺
ホテルからお寺は近い
ここは伊予の国分寺
別格第10番西山興隆寺
ここから、一般のへんろ道から興隆寺へのへんろ道に分かれる
別格のお寺をふたつお参りするため、少し遠回りになる道を行く
最後の最後、結構長い急坂が続く
かなりキツイ
山中にある興隆寺はとても涼しい
汗もすぐに乾いた
参拝後、納経所へ行くと
わぁ、いいところに来られた、と言われた
ちょうどお昼頃だった
30~40分ほど買い物に行こうとしたらしい
なにしろ別格は参拝者が本当に少ない
しばらく不在にしても迷惑にならないことが多いだろう
まして、昼だ
いいタイミングで納経所に行けた自分の幸運に感謝する
別格第11番生木地蔵
ふもとまで下ると、へんろ地図を無視して車道を行く
地図を見ると、そのほうがわかりやすい感じがした
このお寺は車道沿いにある
車道を歩いたので、迷わず着いた
第61番香園寺
オイオイ60番横峯寺はどうした
そう突っ込むことなかれ
実は63番吉祥寺を打ち終えてから、60番横峰寺を目指すほうが効率的だと言われている
そのコースだと楽に歩けるし、道順も簡単だと聞く
詳しくは宿のご主人の説明に頼るしかない
今日はその宿を予約している
なんとまあ、お寺らしからぬ本堂
参拝順路に従って2階に行けば、何故かドアが開かない
しかたがないので、反対側の階段を上がって本堂に行く
本堂に中に入ると、異質な感じがプンプンした
境内にテントがあり、そこで62番宝寿寺の納経が特別にできるそうだ
何かお寺の間でトラブルが生じているらしい
グーグルで確認するとネガティブ情報が満載
ネット情報を信じるなら、宝寿寺はずいぶん変わったお寺らしい
特別納経所に行くと、納経を案内するお寺の女性の表情、口調はとても遍路への親切心から来たものではないと思った
いや、もっと言えばその態度に嫌悪感さえ感じた
宝寿寺の納経をここでお願いするのは止めよう
宝寿寺までは近いし
本当のところを自分の目で確かめたい、そう思った
宝寿寺が噂通りの変わったお寺とわかり
参拝できなければ、またここに戻ってくればいい
第62番宝寿寺
正直に言おう、怖いもの見たさもあってここに来た
だが、怖いものは何もなかった
本当に静かなお寺だった
遍路に向かって暴言を吐く住職など存在しなかった
ここの納経所の男性(住職かもしれない)のほうが香園寺の女性職員より余程親切だった
変わっているのはむしろ香園寺のほうではないか、と疑いたくなる
百聞は一見に如かず
自分の目で見て正解だった
ビジネス旅館小松
新しく移転したばかりの旅館はとても綺麗
早めに予約していて良かった
明日は横峰寺へ参拝する
お寺までの手作り地図を、御主人からいただく
説明を聞くと、やはりこのルートは迷うことがない
他のルートと比べて、最も簡単な道順のようだ
ここは遍路に人気の宿
今日も満室だ
泊まり客全員が期待しているのが、夕食の肉料理
一泊のひとはじゃぶしゃぶ、連泊のひとはすき焼きだった
肉屋も経営しているからなのか、この豪華さ
これで一人前だ
部屋も、風呂も、トイレも、すべてきれいで新しい
ご主人をはじめ宿のひとも皆親切
夕食も豪華、しかも肉
こんな宿、人気が出ないほうがおかしい
四国歩き遍路 36日目 まさかの水危機?
更新2020年9月12日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
36日目の行程
海辺のホテル マリーナシーガル⇒第54番延命寺⇒第55番南光坊⇒第56番泰山寺⇒第57番栄福寺⇒第58番仙遊寺⇒ホテル バリ・イン
海辺のホテル マリーナシーガル
昨日は写真を撮り忘れた
翌日の朝、出発してから写す
受付は4階
部屋は5階だった
マリーナシーガルは本当に海が近く
窓の外はすぐ海面という部屋だった
第54番延命寺
今日のルートは延命寺までが長い
遍路地図に従うと、国道196号線から外れてへんろ道を行き、また国道に戻るルートになる
こんな道順が何度もでてくる
最初は遍路地図に従った
へんろ道を行くと、少し遠回りになるようだ
それで途中から、国道のみ歩くことにした
第55番南光坊
南光坊へとしっかり道案内してくれる
心強い
南光坊は境内に広い駐車場がある
町中だけあって参拝者も多い
第56番泰山寺
次の奏山寺までは近い上、ほぼ一本道
第57番栄福寺
かつてBS-TBSの旅番組、「徳さんのお遍路さん 四国八十八ヵ所 心の旅」の放送を毎週楽しみにしていた
お寺には興味がない
その代わり人間には興味がある
一番印象に残ったのが栄福寺の白川密成住職だった
住職の著書、「ボクは坊さん。」「空海さんに聞いてみよう。」はその時に買った
栄福寺は、こじんまりとしたお寺
境内には近代的なデザインの寺務所がある
テレビで見た印象と違う
映像のマジックか
第58番仙遊寺
仙遊寺まではへんろ道を行く
坂を登ると、山門が見えてくる
ここからけっこう長い階段を上る
すると本堂に出る
ひさしぶりの階段だ
けっこういい運動になる
仙遊寺には人気の宿坊がある
泊まってみたいと思った
しかし、翌日の予定を考えると、少しでも先に行く必要があった
それで、別の場所を予約したのだ
しかし、この選択が悪夢を呼ぶ
お寺からの下りは階段を使いたくなかった
ちょっと危険なニオイのする階段だった
納経所の受付にいる若い女性は話しやすそうだ
お寺を下る道を聞いてみる
車道がおススメという
距離は少し長いが、車道のほうが見晴らしがいいらしい
危なそうな階段は止めて
おススメの車道を行く
確かに階段を行くより数段気持ちがいい
眺めも最高だ
ホテルバリ・イン
今日のようにお寺を多く巡るときは、スタンプラリー状態にならないように気をつけている
スタンプラリー状態になるのは初心者だから、とは限らない
ベテラン遍路にも多い
しかし、それが悪いわけではない
自分がそうしたいかどうかだ
何事も自由なのが遍路
どんなスタイルを選択するかは、自分で決めるべきことだ
私はスタンプラリーのような遍路をしたくない
だから、ときに自問する
納経帳にご朱印をもらうことを優先していないか
参拝に手を抜くなら、もはやスタンプラリー状態になっているぞと
やっとホテルに到着
着いてすぐフロントで言われたのが、このひと言
部屋の水道は飲めませんのでご注意ください
うそ~っ!
長時間歩いてきた、この喉の渇きを何で補えと言うのか
明日の水の準備はどうするのか
頭の中は不安で一杯になる
とりあえず、無料サービスのコーヒーを飲んで、気を落ち着ける
部屋の冷蔵庫には500mlのペットボトルが2本入っていた
お詫びの品だろうか
普通の人ならこれで十分かもしれない
しかし、遍路にかかると2本のペットボトルが一瞬で空になる
一息ついたら、まずは夕食だ
とりあえず、ホテルをでた
なんと、隣が吉野家、ラッキー
豚の生姜焼き定食を注文する
無料の水を明日の分までガブ飲みする
文句は隣のホテルに言ってくれ!
近くにスーパーがないかグーグルマップで確認した
あった、あった、ありました、「そごうマート八町店」の文字
行ってみると、そこはなんと安売りスーパーだった
2リットルの麦茶が1本たったの98円
もちろん2本購入
これで、思いもしなかった水不足もこれでなんとかなる
明日も無事に出発できる
ありがとう、「そごうマート八町店」
宿の情報は
四国歩き遍路 35日目 出会いには縁を感じる
更新2020年9月11日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
35日目の行程
ネストホテル松山⇒第52番太山寺⇒第53番円明寺⇒海辺のホテル マリーナシーガル
ネストホテル松山
朝食はバイキング
朝からたっぷりといただく
ホテルのバイキングは久しぶりだ
友人と一緒だと食もススム
Tにはまだ旅の残りがある
こちらも次のお寺へ行かなければならない
名残惜しかった
が、再会を約束して、ホテルで解散
ホテル周辺はへんろ地図には載っていない
目印となる愛媛大学や松山大学までの道順をフロントで教えてもらう
第53番太山寺
都市部ではへんろ案内を目にすることが皆無である
ここら辺もそうだ
へんろ地図を見ながら、時にはグーグルマップのお世話になって、慎重に歩いていく
国道196号線に出た
段々とトイレに行きたくなった
バイキングを食べすぎたせいだ
きっとそうだ
丁度、道路の向かいにローソンがある
歩道橋があったので、向かいのローソンには行きやすい
小用を済ませ、歩道橋を下りたところで、遍路とバッタリ
Iさんだった
そして今だ
本当によく出会う
同じコースを歩いているのなら、わかる
でも、こっちは別格にも参拝しているのだ
縁としか言いようがない
Iさんも松山市内では道に迷い、困ったそうだ
グーグルマップの使い方がわからないらしい
へんろ地図だけが頼りでは
ここまで、本当に大変だっただろう
へんろ地図を見ていると、次のお寺までの遍路コースがまた迷いやすい
国道を外れた後、2通りの行き方があるのだ
Iさんと出会った縁を切らないよう
太山寺まで一緒に歩くことにした
Iさんとはじめて会った山茶花での夕食
Iさんの隣に座っていた女性がいて、二人はとても仲が良さそうだった
それで夫婦と勘違いしたことなどを話した
知らない人知らない人、といい
Iさんは微笑んでいた
生本旅館の食事の豪華さ、ロッジ尾崎の女将さんの可愛らしさの話になると
そうそう、とうなずきあった
Iさんは久万高原に行く前日に泊まった旅館のひどさを力説した
そこは、遍路の間でもワースト1.2を争う悪名高い旅館だ
事前に聞いていれば、もちろん助言させてもらった
しかし、これもIさんにとっての修行かもしれない
会話を楽しみ、お互いが地図を確認しながら歩くと、不思議と時間を感じない
お寺までの道のりがとてもスムーズだった
途中、Iさんが最近知り合った、遍路のOさんが加わった
Oさんは長野県松本市出身の39歳、我々と比べるとだいぶ若い
9日間の区切り打ちだそうだ
会社員は辛い
3人で歩く途中、100円ずつお接待をいただく
Oさんはこのお寺に何か用事があるらしい
じゃあ、と言ってわかれた
次の円明寺へは一本道
近いので、またIさんと並んで歩く
しばらく行くと、大勢の遍路に声をかけている接待所があった
我々も立ち寄ることにする
詳しくは
ここでトイレを借り、お接待の甘酒をいただく
Iさんもトイレへ
お接待の品もいただく
松山市和気公民館の皆様、ありがとうございました
円明寺へは迷うことなく到着
ここからはIさんと別れてひとり旅
あとは宿に向かうだけだ
長い国道の歩きが待っている
海辺のホテル マリーナシーガル
北条市に入ったようだ
さくらとみかん畑の取り合わせ
初めて見るキレイな景色だ
やっと今治市まで来た
車道を長距離歩くと、やっぱり疲れる
今日の宿は素泊まりしかない
近くのコンビニで朝夕の2食分を調達
窓から見える瀬戸内海
ベッドからずっと眺めていても飽きることがない
極めつけは、夜間と早朝の海
沖を船が通ると、ため息が出るほどの風情だった
海はいい
気持ちが落ち着く
宿の情報は
四国歩き遍路 34日目 団体さんの行動を見れば、先達さんの力量がわかる
更新2020年9月10日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
34日目の行程
長珍屋⇒別格第9番文珠院⇒第48番西林寺⇒第49番浄土寺⇒第50番繁多寺⇒第51番石手寺⇒ネストホテル松山
長珍屋
今日は巡るお寺が多い
ただ、お寺とお寺の距離が近いのが救いだ
いつものようにゆっくりと出発する
靴を履いていると
若女将が乳酸菌飲料を持ってあわてて玄関へ来た
忘れていましたがコレをどうぞ
全員出発したと勘違いしたらしい
ありがたく、その場でいただく
一番早く来て、一番最後に宿を出た
変な遍路と思われたかも
別格第9番文珠院
落ち着いたお寺という印象
ここまでは順調に歩いてきた
この後は松山市内に入る
大都市は遍路案内が極端に少なくなる
また迷うだろうな
それが心配で気分が重たくなった
第48番西林寺
西林寺までは、今までにない遍路案内に従う
まあ、間違いはないだろう
これも似てるけど、ちょっと違うようだ
地元の人による案内版
お寺には団体さんを乗せたバスが次々に到着
遍路が少ないと思った瞬間、あっという間に団体遍路で境内がいっぱいになる
親笹と子笹が同時に生えるのは珍しいとのこと
境内に居た近所のひとが無理やり教えてくれた
第49番浄土寺
今日は団体さんに追いかけられている気がする
どの寺も着いたら、すぐに団体さんだらけになる
第50番繁多寺
風変わりな遍路案内が本当に多い
道順も持ってきた遍路地図とは少し違うような気がするが、案内に従う
ちゃんと繁多寺に到着
桜がまだキレイだった
朝から道に迷わないかと心配だった
ここまでは意外なほど、案内が充実していた
都市としては珍しく、無難にここまでたどり着いた
地域の皆様に感謝しなければならない
バスで移動する団体さんは、境内に長くはいない
時間をつぶせば、団体さんは去って行く
ちょうどいい、繁多寺の境内でまさかのお花見だ
長く休憩してもサクラは見飽きない
団体さんには先達さんが同行することが多い
先達さんはすぐにわかる
見かけが一般の遍路とは違っている
立派な杖と笠が先達さんを見分けるポイントだ
高知屋と三好旅館で先達の資格を持つ遍路と同宿だった
ご両人とも第6番安楽寺の推薦で先達に公認されたそうだ
団体の引率は経験がないらしい
個人的に頼まれると同行するという先達さんだった
さて、今日出会った先達さんたち
どう考えても同じ資格の持ち主とは思えなかった
それほど指導の質が違っていた
先達さんでない人を先達さんと勘違いしたわけではない
お寺は左通行が常識とされる
だから、引率している遍路にもそれを徹底し、階段の上り下りも二列縦隊
読経は他の遍路の邪魔にならない様、片隅に集合
そんなマナーの良い団体さんがいた
見ていて気持ちのいい団体さんは先達さんの指導が行き届いていた
普通、先達さんと言えばこうあるべきだろう
ところが別の団体さんは
横一列にならんで、境内を歩く
階段も同じ
だから上り下りで人とぶつかりそうになる
読経も目いっぱい広がって唱える
さい銭箱や納札箱の前まで陣取り、他の遍路の邪魔になろうとお構いなし
自ら先導する団体さんのマナー悪さに
先達さんはもちろん知らん顔、注意さえしない
団体遍路の無知を正すのが、先達さんの重要な勤めだと思うのだが
先達公認の条件になっていないのだろうか
こんな先達を公認してはならない
そう考えるのは私だけだろうか
第51番石手寺
他のお寺と明らかに雰囲気が違った
何かしら違和感があった
遍路も多いが観光客も多かった
それでそんな気がしたのかも知れない
ネストホテル松山
ホテルまではグーグルマップのお世話になる
来てみれば、わかりやすい道だった
ホテルに着いたのが午後1時前
さすがに部屋には入れてもらえない
ロビーで待つには時間がありすぎる
フロントで聞くと大街道という松山で一二を争う商店街が近くにあるらしい
実はここに来るまで、ずっとお好み焼きが気になっていた
道中、店を探しながら歩いた
そんな新説を発表したいくらい、お好み焼き店に出会わなかった
大街道は聞いたとおりの大きな商店街だ
絶対あるに違いない
そう確信していたが、大通りを往復しても見つけられない
裏通りに入ってウロウロしていたら、やっとあった
お好み焼きとは書いてないが、それらしい店
恐る恐る聞いてみた
お好み焼きできますか
はい!
よ~しっ
やっとお好み焼きが食べられる
大通りはひとがいっぱいいた
この店にはなぜかお客がひとりもいない
裏通りにしても変だ、少し心配になった
しかし、今までの人生でまずいお好み焼きに出会ったことがない
家で作っても、それなりに美味しいものが作れる
値段も高かったので、まだかまだかと期待は膨らんだ
一口食べて、思った
はたして、この料理は本当にお好み焼きだろうか
もしそうなら、確かに誰もお好み焼きを食べたいとは思わないだろう
道中、お好み焼き店に出会わなかったのも納得できる
ただ、伊予の食文化がお好み焼きをこんな味にした、とは考えたくはない
この店の味があまりにも独特すぎたと、思うことにした
大通りに戻って、「日切焼」という名の大判焼きを店頭でいただく
これでなんとか口直しができた
まだ時間は経っていないが、大通りを歩くのは遍路道より疲れる
ホテルのロビーでチェッインまでしばし休憩する
友人TはJRだから、駅からここまで来るにも時間がかかる
チェックインが済んだ後は部屋でのんびりする
しばらくして、Tが部屋を訪ねてきた
積もる話は後にして、ホテルを出た
Tは酒がいける口だ
呑兵衛は知らない土地でも居酒屋に関しては鼻が利く
大街道の裏通りでTが見つけた焼き鳥屋で乾杯
昼間のお好み焼きの印象を吹き飛ばすくらい、うまい焼き鳥だった
つくねは一度に頼める本数に制限があったので、何度も注文した
ふたりともガツガツ食べた
話しも弾み、こっちはそこそこアルコール
Tはいつものペースで飲んでいた
ホテルの帰り道、焼き鳥屋の看板がやけに目についた
松山は鳥が名物なんだろうか
うまい味を知ると、ひとは食べたくなる
ひとが食べたいとなると、自然に店も多くなる
こんな法則があるなら
宿の情報は
四国歩き遍路 33日目 松山の宿は予約が難しい
更新2020年9月9日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
33日目の行程
国民宿舎古岩屋荘
苦あれば楽あり
岩屋寺も済ませているので、今日は楽なペースで歩ける
夜はぐっすり眠れた
脚の痛みも回復
部屋から見える風景は古岩屋といい
国指定の名勝らしい
なかなかの景観
秋には紅葉が素晴らしいのだろう
昨日はもちろん写真を撮ってはいない
今日は余裕があるので何枚も写した
第46番浄瑠璃寺
久万高原の町まで戻り、松山方面へ
国道33号から外れて山道へ
三坂峠を目指す
歩きやすい山道だった
峠からの下り坂は長くて、急だ
思わず、スピードが出てしまう
が、下り坂こそ、ゆっくりと歩かなければならない
膝に体重がかかって痛めたり、足首をヒネル可能性も高い
まして転んだりすれば、大変だ
雨の日は滑りやすいし
ところどころ危険個所がある
なおさら、油断は禁物
途中のお接待所で、甘味の補給
ひとついただく
山道からコンクリートの道に変わる
コンクリート道のほうが急な下り
ジグザクに下る
長珍屋はすぐ前だった
時間が早いので、八坂寺へ行く
第47番八坂寺
お寺までの距離は短い
寺で少し休もうとした
しかし、この小さなお寺で休む場所を見つけられなかった
ここで何故か、高知屋で出会った女性遍路のことを思った
彼女はこの寺でどうやって一日中過ごすのだろう
まだ時間が有る、この先の別格9番文珠院まで歩こうかとも考えた
が、明日また松山市内に早く着いても困る
同じ道を戻ろう
少し早いが宿に入ることにした
長珍屋
宿には午後2時30分に着いた
まだ正面玄関は閉まっている
通用口から到着したことを伝える
すぐに入館できた
受付を済ませると
大風呂は4時からの利用になります、と言われる
ここは新館を予約していた
バス、トイレ付だ
大風呂の時間まで待てない
すぐ部屋の風呂に入った
新館を予約して正解だった
大風呂に入らなくても構わない
浄瑠璃寺の納経所でいただいたお接待のせんべいを食べながら夕食を待つ
すっかりお腹が空いた
夕食の席につく
道中たまに見かける遍路がいるのに気づいた
金子やの風呂場に始まり、鶴林寺への坂道、四万十川、内子町からの国道、そして昨日の古岩屋荘の階段とその姿が気になっていた
なにせ身体が相撲取りのごとし
かなり目立つ体型だ
鶴林寺の坂道を登るのも大変そうに思えた
なのに、行く先々で出会う
挨拶すると、たまに乗り物を利用している、という
歩きだけでは、とてもここまで来れません
そりゃそうか
夜中まで歩き続けるはずもなし
遍路は自由だ
それもよし
明日は小学校以来親しくしている友人Tと松山市で会う
何日も前から楽しみにしている
相手も無職で、暇をみては青春18きっぷで鉄道の旅をしている
宇和島城を見たあと、松山まで戻って来る予定らしい
問題なのは宿
7日前に何件か予約の電話を入れると全滅だった
気づけば、明日は3月31日土曜日
春休み中の週末だった
宿が取れないことをTに話すと、自宅のパソコンを使って予約可能な宿を見つけてくれた
場所も比較的わかりやすい
すぐに予約した
Tも同じ宿を取った
都会はこれだから困る
まして観光地となればなおさらだ
宿の情報は
四国歩き遍路 32日目 久万高原には評判の宿ばかり
更新2020年9月8日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
32日目の行程
たちばな旅館⇒第44番大寶寺⇒第45番岩屋寺⇒国民宿舎古岩屋荘
たちばな旅館
けっこうなボリュームの朝食
食堂はまたひとりだけだった
遅くに泊まったのは会社員らしい
もう出発したのか、食事をした形跡がなかった
本当に送らなくていいの?
再度、確認された
もちろん歩く
お礼を言って宿を後にする
第44番大寶寺
まずは鴇田峠を目指す
久万高原には宿が多くて助かる
しかも評判のいい宿が多い
贅沢だが、選択肢がありすぎるのも問題だ
宿の選択にはかなり悩んだ
当初は大寶寺のみ参拝して、岩屋寺は次の日にと考えていた
それでも、コースを検討をしながら、距離の計算を繰り返した
すると、最初の計画ではかなり時間の無駄が多いことがわかった
確かに、峠の山道から大寶寺まで何時間かかるか不安はある
でも、なんとか岩屋寺まで歩ける気がした
それで、予定を変えた
大寶寺までの距離がわかり始めた
しかし、これは自動車用
歩き遍路が惑わされてはならない
ここから本格的な山道がはじまる
やっと久万高原町に入った
ところどころに民家がある
人が住んでいるのか怪しいが
お寺はまだまだ遠い
鴇田峠が近くなった
この道が主街道だったとは
けっこう大変だ
ようやく町が見えてきた
思っていたより大きい
ここからの下り道
林道工事のため大きく迂回するはめになった
ヤレヤレ
第45番岩屋寺
久万高原はイメージしていたのとは、やはり異っていた
活気があり、人も店も多い、外国人の多さにも驚いた
ドラッグストアーがあったので、テーピングテープを購入
毎日使っているとどうしても補充が必要になる
飲料が安かったので、1本購入
ここに来るまでで、けっこう汗だらけになった
ここから岩屋寺へは八丁坂を経由していく
どうもこの道が正式らしい
八丁坂はかなりの急坂と聞いていた
今日の峠越えで足には相当ダメージがある
坂の様子を尋ねよう
ちょうど坂を下って来た遍路に声をかけた
あれ~Cさんじゃないですか
なつかしい顔とここで出会ったことに、ビックリ
民宿旅路からあの低気圧のなか金剛福寺まで、先に歩いて行ったCさんだった
まさかここで出会うとは
運命も出会いか
坂は思ったほどではないよ
そう言うと、バスの時間があるからと、あっという間に行ってしまった
もっと話をしたかった
でも、バスの時間があるなら仕方がない
確か千葉県から来ていたはずだ
ここから帰るのは大変だ
確かに八丁坂は思ったほどではなかった
聞いといて良かった
しかし、そのあと岩屋寺までの下り
これがキツかった
そもそも下り坂のほうが気を遣う
脚を痛めるのは下りと、相場は決まっている
八丁坂経由で行くと、裏門から入った気になる
ところがこれが正門
ここがお寺の入口になる
だから、八丁坂経由が正式とされる
帰りは車道まで下りて宿へ行くことになる
長い長い石段を下る
門が見えてきた
駐車場から登って来たひとが初めて見るのがこの門
実はただの山門にすぎない
正式こだわるならもっと登って、正門まで行く必要がある
かなりしんどいけど
車道から登って来る人は皆
キツイ、キツイの大合唱
下っているこちらは楽に見えるらしい
岩屋寺から下るだけならそう思われても仕方がない
しかし、峠越えに加え、八丁坂の上り下りを経験してきたこの身である
この下りの長さは試練でしかなかった
国民宿舎古岩屋荘
車道を歩くと宿までがずいぶん長く感じた
足が棒になる気持ちがよくわかる
宿に着いてみると、まだチェックインまで時間があった
なんとここはチェックインが16時だった
疲れていたので、ダメ元でフロントに行った
もう準備はできています、部屋もお風呂も大丈夫です
良かった、チェックン出来た
館内の案内図を渡され、説明を受ける
風呂は温泉らしい
だったらなおさら、早く入りたい
実は説明を受けてから夕食を食べるまでの記憶が飛んでいる
まったく覚えていない
それほど疲れていた
うどんの鍋が特においしかった夕食
レストランでの食事はゆったりとしていただいた
今日の疲れは昨日の寝不足が関係しいてるかもしれない
今夜はぐっすり眠りたいものだ
宿の情報は
四国歩き遍路 31日目 四国の夜は春でも暖房
更新2020年9月7日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
31日目の行程
ときわ旅館⇒別格第8番十夜ヶ橋⇒たちばな旅館
ときわ旅館
Hさんは三好旅館の時と同じく、早々とスタートした
三好旅館ではみんなに合わせたが、今日はスロースタートのIさんがいる
ゆっくり準備をして出発
玄関に靴が一足残っている
例によってIさんはまだ旅館にいるようだ
別格第8番十夜ヶ橋
ときわ旅館からお寺までは近い
永徳寺とも呼ぶらしい
寺の前を走る国道は交通量が多い
道路を渡るのに気を付けないと危ない
実際の橋が上の写真
橋の下はこうなっている
ここで野宿をする人がいる
すごいなぁ
たちばな旅館
宿の予約は7日前には済ますようにしている
予約して日にちが経つとお互い不安になる
だから、前日には必ず確認の電話を入れる
向こうも安心するだろう
今日泊まる、たちばな旅館はへんろ道から少し外れている
そのせいかだろうか
へんろ道沿いにある落合トンネルを過ぎた公衆電話まで迎えに行きます
と予約の時言っていた
全行程歩きたいのでもちろん断った
ところが、昨日の電話でも、遠いから迎えに行くという
地図で確認したが、へんろ道から宿までたいした距離ではない
その親切はありがたいが、やっぱり断る
内子の町へ入って来た
内子は観光都市の風情がある
町中を歩いていると、そんな感じがする
行かなかったが「内子座」など見所も多い
寄り道するにはいい町だろう
「四国のみち」は信用できないことが多い
ここはへんろ道案内があるから大丈夫
内子を抜けるとあとは国道を歩き続けるだけだ
国道は平坦ではなく登りになる
遍路がよく休んでいるのを見かける
女性のふたり連れ、夫婦、そしておじいちゃん
今日は暑い、暑すぎる
みんな相当へばっている
こちらも空いているへんろ小屋を見つけて、少し休む
座ったら最後、足がジンジンして当分立ち上がれない
歩きはじめも悲惨だ
かかとや土踏まずに痛みが出て、ゆっくりとしか歩けない
だから、あまり休みを取りたくない
しかし、今日はさすがに例外としよう
久万高原へ行くための分岐点に着く
農祖峠を行くか、鴇田峠を歩くか
宿の関係で 、鴇田峠に決めていた
農祖峠だと遠回りになる
ここから落合トンネルはまだ先だ
道路は立派だが交通量は少ない
落合トンネルを抜ける国道をそのまま歩く
明日はまたここまで戻ってくる
町が見えてきた
ここに、たちばな旅館はある
玄関で到着を告げる
料理を作っていたご主人から不思議そうな声で言われた
本当に歩いて来たの?
ときわ旅館さんからでしょう
こんな時間に来るひとは珍しいけど
もしかして疑われている?
嘘をついてなんの得があるのか
まあ、なにを言われようが、本当に歩いて来たのだからしかたがない
気にしないことにした
2階の大きな部屋に案内された
ストーブがある
朝晩はまだ寒いので、必要ならつけてください
風呂はすぐ準備します
すぐ風呂を用意してくれるのはありがたい
ストーブか、正直この時期にはいらないと思った
あれだけ歩いても、これだけ食べればお釣りがくるだろう
食堂にはひとりだけだった
もう一人、遍路でないひとの泊まりがある
遅く着くので、と女将さん
明日は5名の予約が入っているらしい
今日は静かだ
日中しっかり歩いたし、食事もたっぷりいただいた
広い部屋にはひとりだけ、宿泊者も少ない
風呂もゆっくり利用した
さぞかしぐっすり眠れると思えば、さにあらず
寝苦しかった
寝る時はストーブが必要になった
しかし点けると、あったか過ぎる
切ると寒すぎる
室温の調整が難しかった
宿の情報は
四国歩き遍路 30日目 大洲城で満開の桜を堪能
更新2020年9月6日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
30日目の行程
ときわ旅館⇒別格第7番出石寺⇒ときわ旅館
ときわ旅館
今日も天気に恵まれた
連泊だから、荷物は置いて行くことにする
別格第7番出石寺
いただいた手作り地図を持って出発
これがあれば安心だ
ルート地図は持っている、案内板も要所要所に立っている
迷う心配がない
お寺までの距離を教えてくれる看板
あと何キロかがわかれば、気持ちが楽になってくる
もう1km歩いた
これはボーイスカウトの手作り案内板
ときわ旅館さんは親子で手伝ったと聞いた
ここからは少し急な山道になる
山道を登り切れば
お寺に到着
境内は思ったより、広い
山寺なのに、きれいなお寺
ここまで来るのになんの問題もなかった
帰りも楽勝だと安心していた
ところがそれが、大間違い
案内板を信用して、地図をあまり見ていなかった
曲がりどころを間違えたようだ
どうも風景が来た時と違う
道に迷うことにかけてはなぜか自信がある
普段でも、四国でも、豊富に経験している
今回も山道をあっちへ行ったり、こっちへ来たり
いつもと違うのは、焦っていないことだ
あとは宿に帰るのみ、得に用事はない
気楽に構えることができた
心に余裕をもてたことが、よかったのか
見覚えのある道に合流した
あとは1本道だ
いや、1本道だったはずだ
う~ん、1本道かもしれない
頼む、1本道であってくれ
おう
めでたく1本道だった
安心して緩やかな下りを歩いていると
山の作業をしている男性に出会った
お遍路さん、この車道をそのまま歩くのは大変だ
少し先に左へ入る道がある
そこを行けばだいぶ近道になる
山道は歩きやすいし
駅方面に出るけど、駅からの道はわかりやすい
行ったらええ
このままいけば、1本道だ
来るとき通った道だし、地図もある
遠くても、車道を行くべきだろう
地図に近道は載ってないし
でも、親切な男性は、立ってずっとこっちを見ている
左に入る道を間違わないか、気にしてくれているようだ
さあ、困った
どっちに行くべきか
あっ、ここか
左に入る道がある
思ったより細い道だった
少し心配になった
ありがとうございます
やっぱり、車道、で行きます
大声を出したつもりだった
聞こえただろうか
男性は作業に戻った
聞こえたことにする
大洲の街に下ると、人のにぎわう場所があった
大洲城入口
坂を登る一団の後についていく
おお、桜が満開だ
これは見逃せない
ここで花見を楽しめるとは思わなかった
歩いていると桜を愛でる余裕がない
遠景もきれいだ
宿に帰る時、無性にお好み焼きが食べたくなった
宿のそばで一軒見つけたが、営業中ではなかった
ときわ旅館
昨日宿の写真を撮ってなかったので記念撮影
風呂にも、もちろん夕食にも、早い時間だった
宿の奥さんには、もう行ってきたんですかと言われる始末
ここら辺にお好み焼を食べるお店はありますか
ご主人に伺うと
フジグランにはあったような気がする
うん、そうそう、あるある
フジグランという大型スーパーの場所を教えてもらい
行ってみる
食堂街にテナントで入っているはずだったが
残念ながら、移転していた
食べれないとなれば、ますます食べたくなるのが人情だ
探す時間はタップリある
むやみに歩いても時間の無駄だ
とりあえず、宿に戻った
もう一度、ご主人に確認してみる
歩いて行ける距離にはないかもしれない
諦めも肝心だ
明日からの楽しみに取っておく
部屋でのんびりしていると、夕食の案内があった
今日の泊まりは3名らしい
あれ~
食堂に入って来た男たちを見て驚いた
どちらも知った顔だ
ひとりは神峯寺の登りで会って以来のIさん
もうひとりが柏坂のおばちゃん遍路の連れと勘違いした男性遍路で、埼玉県から来たHさん68歳
3人で楽しい夕食を囲む
運ばれたお皿を見ると
おや、自分のだけ料理が違う
初日と同じ料理では飽きる、と思ったのかもしれない
なら、こちらの料理に他のふたりの料理を合わせればいいだけのこと
一泊と連泊の宿泊客に同じ料理をださない
手間はかかっても、サービスのスタイルを曲げない信念を感じた
宿の情報は
四国歩き遍路 29日目 遍路宿は魚料理が中心、魚嫌いには苦行
更新2020年9月5日
ハイよ~!シルバー!のおじいです。
29日目の行程
民宿みやこ⇒第43番明石寺⇒ときわ旅館
民宿みやこ
食べた食べた、すべて美味しくいただく
ただ、食事中、話し好きのご夫妻が何かを気にしている様子が気になった
食事を済ませると、ご主人がほっとした顔になった
そして、元気になってよかった、実は心配しとったと
今度は女将さんが
昨日の夕食、鯛もほとんど残して、体調が悪いのかと夫婦で話しとったんよ
朝ごはんをこんなにパクパク食べて安心したそうだ
体調を気遣ってくれるやさしいご夫妻
今まで、口に出してそこまで心配してくれた宿はなかった
感謝しかない
だから 本当は魚が苦手、とは言いにくい
あいまいに笑ってごまかすしかない
朝食は全部食べたし、安心してもらえたし
それでもいいか
自宅でも刺身や小魚はたまに食べる
しかし、丸ごとの魚は食べないので、骨を除く上手な食べ方ができない
自然と、ちびちび小骨を探りながら食べる
これはとても疲れる食べ方だ
歩き疲れたうえ、食事で疲れるのはたまらない
だから宿で魚を出されると、いつも手をつけなかった
メインの魚料理を食べないとなると、エネルギー不足に陥る
時々、夕食を頼まず、ファミレスやスーパー、コンビニ飯にしたのはそれが理由だ
第43番明石寺
へんろ道を抜けた先に高校があった
県立宇和高校
朝の登校時間のはずだが、すれ違ったのは数人の生徒だけだ
不思議に思ったが
なるほど、ここにも少子化の波が来たかと一人で納得した
参拝を済ませて歩きだした時、はたと気がついた
今日は3月26日
高校は春休みだ
部活の朝練などを除いて、用のない生徒が登校するわけがない
また勘違いしてしまった
そうまただ
忘れもしない3月初旬
鮒の里に泊まったときのこと
夕食時に「笑点」のテーマが聞こえてきた
普段テレビは見ないほうだが、さすがに笑点は知っている
へぇー、徳島ではこんな日に放送してるのか、かわってるなぁ、と思った
寝る前に何気なく携帯を見る
そういえば、今日は何曜日だったか
3月4日 日曜日
徳島では日曜日以外に笑点を放送しているんですね
なんて余計な感想を夕食の席で言わなくて、本当によかった
おっと、素敵な町並が見えてきた
歩くのが楽しくなる通りだ
風情があるし、そこにある商店1軒1軒に活気が感じられた
これからは鳥坂峠に進まなくてはならない
歩道が狭いと聞く鳥坂トンネルは、さすがに危険すぎる
ずっとへんろ道を歩くつもりが、途中国道に出てしまった
しかたがないので、そのまま国道を歩く
下り坂の国道
危険はないが、交通量は多い
道はくねくね曲がっていて、眼下に街が見えるのに、一向に進んだ気がしない
街はずれのスーパーまで来たとき、久々に休憩をとった
ときわ旅館
それでも2時30分に宿に到着
少し早いので、時間を潰すことも考えた
でも、今日はもうくたびれた
宿に入れなくても、外で座っているほうがいい
不在かなと思いながら声をかけると
温かく迎えられた
風呂もすぐに用意してくれた
洗濯、乾燥はお接待
ありがたい宿だった
ここには連泊の予約を入れてある
明日参拝予定の別格出石寺のルート地図と資料をいただいた
夕食までの間、往復の時間などを検討する
別格の情報は、書籍はもちろんネットでも少ない
出石寺に関しては、ときわ旅館頼みだった
本日の宿泊は二名
区切り打ちの男性遍路は、鳥坂峠の登り口を通り過ぎ、仕方ないので鳥坂トンネルを抜けて来たらしい
何度も歩いた道なのに、登り口をうっかり見逃した
あのトンネルは絶対通らないほうがいい
体験者ならではのアドバイス
やっぱり、鳥坂峠を選んで正解だった
明日の朝一番、始発の電車で静岡まで帰るらしい
遠くから何度も来ることを思えば、通して歩くより、区切り打ちのほうが大変かもしれない
食後、おはなはん通りを見てくると出かけていった
誘われたが、こちらは明日も遍路が続くので、遠慮した